3月2日
連歌「殿ケ谷戸庭園」の巻《続き》
前回ご紹介した通り、この連歌は未完であった。連歌というのは36句をもって1巻が完了―これを巻き上がるという―するわけだが、何せ句会員がそろってぶっつけ本番で連歌などやったことなどないので、予想外に時間を喰ってしまった。
せっかく素晴らしい庭園で気分も盛り上がっていたのに、時間切れとなってしまったのである。こんなことで今日、3月13日にこの続きをやったという次第。この日は残念ながら倦鳥先生が都合で欠席された。しかも、場所も大学事務所と環境も変わってしまった。船頭なしで『すみれ亭』丸は荒海に乗り出し、無事、目的地に着けるのか心もとない限りではあった。
結果はここにある通りであるが、皆様如何でしょうか。この日の当番・清龍さんの鮮やかなかじ取りで、つつがなく句会としても初めて連歌を巻き上げることができた。
連歌巻き上げオリジナル
倦鳥先生の評では、全体としては「見事な仕上がり」ということであるが、真面目すぎて、諧謔(ユーモア)に欠けるというのが本音なのであろう。連歌はルールを守らねばならないところもあるが、脱線というか「犠牲フライ」的な場面もあってよいということのようなのである。
挙句は全員の賛成で、らうらさんの「春光あふれ世はこともなし」となった。ぼくは「三輪山にのぼる春の陽まぶし」としたのだが、これは落選となった。庭園からスタートしたので、締めくくりは飛鳥の時代から日出の山、縁起のよい山の三輪山で終わらせたかったのだが。(河童記)
連歌の巻き始め(ハツオモテ)から巻き終わり(挙句)は、PDF句会報をご覧ください。
【ダウンロードはこちら:PDF 209KB 「月刊すみれ亭句会報110号」】
連歌巻き上げの連中