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サークル活動

同志社ファンを増やす会

第52号・平成26(2014)年12月15日
同志社ファンを増やす会 発行

*2014年度春学期の講座「良心学」の第15回、最終回をご紹介します。


今回は5名の講師が揃って、「総合討議」が行われました。内容は、今までの講義の要約と良心についての新たな視点などを各講師が語られた。最後に質疑応答があり、ここでも重要な示唆の得られるお話がありました。

 

・第15回「総合討議」小原克博・村田晃嗣・木原活信・内藤正典・位田隆一
講義はつぎのURLをクリックして動画を受講下さい。

 

 

授業の流れ
<あくまでも概要です。微妙なニュアンスを動画で見て、感じて下さい>

 

導入(小原克博先生)
・新島の考えていた良心を21世紀の私たちがどう受け止めるべきか、を考えたい。
・学生の皆さんは、ここで聞いたことを種に、育て、成長させ、実らせるのは皆さん自身である。それを周囲の人たちに分け伝えて、広く日本社会に、世界に種をまき、果実を共有していって欲しい。
・皆さんの期待とか興味が良心を考えるエネルギーになるのです。

 

1.小原克博先生
・私の授業では、まず、現代に結びつけるために新島の略歴、歴史を述べた。
・同志社では「キリスト教主義」「自由主義」「国際主義」を教育理念としているが、字面だけで終わっている側面があるが、その由来を話した。
・新島が求めている良心教育と国家主導の道徳とは似て非なるモノである。
・現代における良心の展開には「切る力」と「繋ぐ力」の二つの側面がある。
・山本覚馬は「一国の良心から世界の良心に羽ばたいて欲しい」と言った。

 

2.木原活信先生
・私の授業は、1.アメリカにおける社会福祉の良心。2.日本の、同志社の社会福祉。3.良心が歴史遺産で終わらず、21世紀の社会で良心が起爆剤になり得ると考えている。

 

3.村田晃嗣先生
・私は二つの柱でお話した。1.同志社教育の中での良心の意味。2.国際政治の中での良心。
・アマースト大学のチャペルにある肖像画の掲載基準は、学校というコミュニティーに知的精神的なインパクトを与えた人か否かである、と聞いた。新島はこの様な価値観を持ち帰りたかったのではないだろうか。

 

4.内藤正典先生
・イスラム教徒は商人である。発想もそこから出ている。
・「殺すな」という良心だけは共有できないだろうか、是非、そうしてもらいたいものだ。
・イスラムによる統治は「剣かコーランか」と言われるが、ウソである。「人頭税か、コーランか」である。税収を望んでいる状況である。

 

5.位田隆一先生
・講座の始めに「良心とは?」には正解がない、みんなで考えて欲しい、と言った。
・科学者の良心・・・マイナス的に使われるかも知れないことを考えておく。
・利用者の良心・・・殺すために使わず、活かすために使うべきである。便利になれば、幸せか?
・良心は教えられるものではなく、考えるべきモノである。考えることによって、良心は大きくなっていくモノである。

 

*質疑応答

Q1.先生方は、学者としてのブレない機軸は何でしょうか?
A1.(村田先生)学者は一定のプリンシパルに拘っていたのでは、変化に対応できない。ブレないことと一貫性は矛盾しない。

 

Q2.「同志社の良心」を英訳すると?
A2.「良心」の英訳は今までで使うのが妥当でしょう。しかし、日本語訳の「良」が問題であると考える。それは、誤解を招くおそれがあるからである。共知、共感という意味あいがある。

 

Q3.良心に従って生きて行くには、どうすれば良いでしょうか?
A3.(木原先生)授業に出てきた二人の場合は、神とレスポンスして行動した。
(内藤先生)少なくとも、自死する程、自分を追い詰めないこと。
(位田先生)自分の心の中の声を良く考え、行動すること。良心の呵責があることが重要である。
(村田先生)自分の良心に合わない人を悪い人と考えないこと。行動しない人はダメな人、と思わないこと。良心と欲望は矛盾しない。

 

今日が出発点と考え、周りの人を育てる力にしてほしい。

 

「同志社ファン・レポート」の次号53号は「新島襄の宗教思想と建学の精神」と尹(ゆん)東柱(どんじゅ)詩碑の解説を元日にお届けします。良き新年をお迎え下さい。

 

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新島襄について学び、現在の意義を見つけ
これからの人生に活かしていこう

「同志社ファンを増やす会」本部

多田 直彦 hgf02421@doshisha-u.net

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