第154回 皇居東御苑とビジネス街の戦前の歴史建築を訪ねる
日 時:2016年5月19日(木)10時
集合場所:パレスホテル前(地下鉄 大手町駅)
天 候:晴れ
参加者数:27名
案 内 人 :リーダー 長久保文雄(35商)
サポーター 木村ケイ(29文)、半田久(32文)、宇野多恵子(53商)
歩行距離:6 km
≪コース≫
パレスホテル前(点呼・体操)⇒ 皇居東御苑 ⇒ 野村ビル ⇒ 日本工業クラブ会館
⇒ 東銀協会ビル ⇒ JPタワー(昼食)⇒ 丸の内ブリックスクエア ⇒ 三菱一号館美術館
⇒ 明治生命館 ⇒ 第一生命日比谷ビル ⇒ 鹿鳴館跡の碑 (帝国ホテル横)
⇒ 旧東京都庁跡地(東京国際フォーラム)⇒ 太田道灌像(解散)
この上ない晴天、何もせず1日外気にふれるだけでも十分満足出来る天候に恵まれる。
前日、国立西洋美術館がユネスコ世界遺産に内定された報道も出発前のふさわしい話題となる。
会長挨拶の後、ただちに皇居東御苑へ、朝早くから多くの外国人の姿が目立つ。
門、堀に使用されている巨大な石組みがつくり出す見事な直線に心が揺さぶられるのだろうか。
三の丸尚蔵館で美術工芸品を拝見し、百人番所前で記念写真。
中の門跡を通り展望台へ。日比谷入り江を埋め立てる前は眼下に海が広がっていたと云う。
10分休憩の後、本丸大芝生を通り天守台へ、年々高層ビルが目立ち武道館を見つけるのに苦労する。
楽部前を通り、白鳥堀を眺めながら皇居を後にする。
東京に古い建物は少ない。今から93年前、大正12年関東大震災(死者10万人)により
明治以来多数築いてきた赤レンガ造りの立派な建物が倒壊した。
そして20年後には第二次世界大戦の東京大空襲によりビジネス街も壊滅的な打撃を受けた。
その上更に戦後復興はめざましいものがあったが、高度成長期に入り効率一辺倒になり
先の二つの危機を乗り越えたほんのわずかに残された建築物さえことごとく建て替えられた。
それでも尚残った今日の建物も壁面の一部を生かしたものも多く、これとても今日では貴重なものであり
これから建てられる建築様式にも多くの影響を与えるものである。
本日訪ねる建築物の個別の説明は省略する。
これ等は分り易いところにあり、それぞれ説明のプレートもあるので近くに行く機会がある時には
ぜひ立ち寄っていただきたい。
尚、三菱1号館、明治生命館、第一生命ビルには十分な説明、展示、休憩場所が備わっているので
まずはお立ち寄りいただきたい。
追記
下記のような最近の動向からもこれから建築文化に対する理解と具体的な動きが活発になると思います。
(1) 先に国立西洋美術館の世界遺産内定について記したが歩こう会の翌々日(5月21日)には
三越日本橋本店が重要文化財に指定されるとの報道。
(2) 4月の日経新聞「私の履歴書」には三菱地所の元社長福沢武氏(諭吉の孫)が登場。
原野のような丸の内、有楽町、大手町の払い下げを受け開発され今日に至る記述はすばらしい。
(3) 東京駅について何度となく取壊しの話が出る度に復活、今後も地域の軸として存在する建築。
(記録:長久保文雄、写真:村木文明)