同志社混声合唱団<東京>(略称DMC)
2015年コンサ-トを鑑賞しました。40会からは10名程の会員が参加されました。
11月8日(日)、紀尾井ホールエントランス周りは開場前からかなりの混雑振り、
折からの小雨もあり、会場の整備係は慌ただしく動きまわっていました。
それにしてもここ数年来、足を運ぶたびに混声合唱団ファンの広がりを実感すること
が出来ます。DMCの成り立ちは、これまでの歩みをひもときますと1988年新島記念
講堂が京都に完成した際に、東京で開催された記念演奏会をきっかけとして、1990年
にはDMCを名乗り、随時、同志社同窓生とそれ以外の合唱好きの仲間を加えながら、
様々なジャンルの楽曲を歌い続け、今年で25年を迎えることになったのです。
とりわけ、近時の充実ぶりは目を見張るものがあります。70余名の会員の皆さんの
まとまりは勿論、昨年より指揮者として中村拓紀氏を迎え、ピアニストとしては数年来の
パートナ-、朴玲鈴氏とそれぞれの分野で実績のある得難いア-チストとの共演が、
話題となっているのではないでしょうか。
開演まえの会場
第1ステ-ジは、合唱界で話題の新進作曲家、信長貴富編曲「混声合唱とピアノの
ための赤い鳥小鳥」―北原白秋童謡詩集―より「第1章 小さな命」です。
白秋の童謡の世界がピアノとの合唱により鮮やかな映像として表現されるのです。
第2ステ-ジは、木下牧子作曲工藤直子詩による混声合唱曲集「光と風につれて」です。
五つの個性的な曲を通して何かを語りかける構成となっていました。
第3ステ-ジは休憩をはさみ、創立25周年という節目の年に因み、11年ぶりにモ-ツア
ルトの「レクエイム」を演じ、新進気鋭のソリスト及び前身はバロック音楽やバッハ演奏を
担う幾多の人材を輩出した管弦楽団、東京バッハ・カンタ―タ・アンサンブルとの共演でした。
迫力ある演奏は聴衆を魅了してやまず、気が付けば2時間弱の舞台は瞬く間に終了となり、
アンコ-ルの拍手のみが長く感じられました。求めに応じ幾度再上演したのでしょうか―。
若さと清々しい表情の菅野さん(ソプラノ)(右)と中野さん(バス)(左)前幹事長、
相変わらずの存在感です
DMCのみなさんは、通常隔週土曜日の午後3時間程度練習に励んでいます。
合唱団という大世帯の特性から、練習会場の固定は難しく、各地の文化ホ-ルなど
個別に対応せざるを得ない苦労があるそうです。
ひとつの花は晴れた日と雨の日があって咲くように、DMCもたゆまぬ日常の積み重ねが、
さらに大輪の花を咲かせてみせることでしょう。来年はどんなステ-ジが待っているのでしょうか、
楽しみは尽きません。
コンサート終了後、四ツ谷駅近くの居酒屋で参加者9名で懇親会を行いました。
文責・写真 小川 彪
※来年度演奏会
<日時> 2016年11月19日(土)午後
<会場> 紀尾井ホ―ル
<曲目> Z コダ―イ(ミサ.プレヴィス)等
Jブラ-ムス「ジプシ-の歌」Op103
信長貴富編 混声合唱団とピアノのための「出発の歌」