第184回 北区散策と荒川の仕組み
実施日: 平成31年2月20日(水)
集合場所: 都営三田線 本蓮沼駅 A4出口
案内人: 小林(43法)
サポーター 駒田(43工)、成瀬(43商)、宇野(53商)
天候: 快晴/微風 19℃
参加者: 28名
寒風の続く日々の多かった2月、当日は当に好天に恵まれ、春のそぞろ歩きを満喫した。
駅裏の“いずみ公園”で集合、点呼と準備体操後案内人より当日のコースを説明。
戦前旧帝国陸軍が赤羽駐屯地として兵器庫、火薬庫、被服庫として、
また国立王子病院が広大な場所を占有していたが、戦後は住宅公団、都住宅供給公社、
都北医療センター、自然観察公園と、平成20年からスポーツ振興施設に変わった一帯を巡った。
昼食後は、荒川の歴史と洪水防止の苦労を、関係者の説明で安全・安心を理解した。
① 国立スポーツ科学センター (兵器庫跡)
スポーツ科学、生理学、生化学、心理学、体力化学等身体測定・相談等
味の素ナショナルトレーニングセンター(略称NTC)
体操、バレーボール、バスケットボール、ハンドボール、バドミントン、卓球、プール、柔道、
レスリング、ボクシング、重量挙げ等室内14種目
陸上競技場、サッカー場、テニス、フットサル等屋内競技
宿泊(400人可能)、大浴場、大食堂(アスリート用高カロリー食事)
② 赤羽自然観察公園 (近くには火薬メーカー)
敷地54000㎡に広がる種々の植生は、季節の移ろいを堪能できそう。
園内には古民家を移築、農家生活の体験を指導していた。
③ 緑道公園 (両側高台は火薬庫、被服庫)
公園の両側は高層住宅で静かな都民の憩いの場で桜見には最適、昔の火薬庫等想像も出来なかった。
④ 都北医療センター(旧国立王子病院)
カフェテラスで昼食、昔は一般の患者は少なく軍関係者が大部分
⑤ 荒川土手
医療センターから急坂を辿り、新河岸川を渡り荒川の川幅の広さに驚きながら
対岸の川口市が意外に近い事に気づく。
⑥ ⑦荒川知水資料館
荒川河川下流域事務所の方に昨年秋案内を頼んでいので、丁寧に小一時間説明と水門へ案内を戴いた。
明治40、43年の大洪水から治水対策を検討着工、荒川放水路を約20年かけ昭和5年に完成した。
規模は掘削土砂東京ドーム18杯分、移転戸数1300戸、土地買収約11k㎡、延長22km、
道路・鉄道計17橋。
その後も昭和初期台風被害もあり改修されて大災害は起こっていない。
治水された結果、北区、荒川区、墨田区、足立区等住宅が増加した。
今回は歩こう会の歴史でも北区は馴染みが少なく、候補として来年の五輪に合わせプランを
考慮・調査したところ、戦前は国民の目に触れない帝国陸軍の占有地で広大な場所を、
戦後は住宅の供給地として国民に解放されたようです。
又荒川は荒れる川として明治末期まで氾濫が多く、
川沿いに住宅も出来ず当に荒れた土地でしたが放水路構築で安全を確保。
今回は都内にも知られていない町が有ったことに気付かされました。
(小林 記)