すみれ亭 新年吟行句会
日時:平成31年2月18日(月)
場所:国分寺・殿ヶ谷戸庭園『紅葉亭』
今年の新年吟行句会は、以前にも行ったことがある殿ヶ谷戸庭園と決まった。
この庭園は、他の庭園では見られない崖のある庭園である。
武蔵野には段丘がありこの庭園には『国分寺崖線(がいせん)』と呼ばれる段丘崖が走っている。
その高低差を利用して造られた庭園であるから、実に面白い構図となっている。
段丘上段は、芝生の拡がる伸び伸びした洋風庭園である。
その合間に植えられた梅が丁度見頃であった。
崖下は、湧水の次郎弁天池を配した和風の庭園となっている。
途中の傾斜地は、赤松、紅葉、竹林、熊笹等に覆われている。
まあ、ざっとこんな具合の庭園であり、これは、元満鉄総裁・江口定條が作ったもので、
その後、三菱の岩崎彦弥太が買受、その後さらに都が買収した、という経緯があるようだ。
今日は、その庭内の『紅葉亭』という数寄屋作りのお茶室で句会が開催されたのである。
現在、句会員は総勢で16名であるが、今日は2名欠席の14名であった。
昨年末に、弓人さんが残念ながらお亡くなりになってしまったので、1名減ってしまったのである。
句会風景は、この写真の如く一所懸命にやっているわけだが、
今日の句会はいつもの句作りと違って、『袋回し』というものであった。
先生から手渡された袋の中にお題が隠されている。
それを見て句を作っていくというのが、『袋回し』なのだが、
今日の袋の中味は、何と皆同じ紙が入っているではないか。
2枚の紙があり、一枚に上の句が、もう一枚に下の句が並んでいる。
したがい、これを組み合わせて、句を作りなさいという趣向である。
組み合わせとしては、何重通りもあるにもかかわらず、同じ組み合わせができたり、
また、そうであってもその選んだ思いは全く違っていたりして、面白い句会であった。
俳句を作る上で必要な『発想の転換』の勉強には大変役立つ一種のゲームであった。
こんなふうにして出した組み合わせを、皆で喧々諤々に批評していった。
あっという間の時間であった。
句会の後は、駅前の『北海道』でその続きがあった。
さあ、今年もこの調子で句会を大いに盛り上げていきたいものだ。