大山もみじ狩りと豆腐料理の旅
日時 2017年11月23日(祝) 10:00~15:30
集合・解散 小田急線伊勢原駅
天候 曇りのち時々晴れ
参加者 9名(前日キャンセル3名)
今年3回目の小旅行は神奈川県西北部、丹沢の山々に連なる大山(標高1、252メートル)の
雨降山(あぶりさん)大山寺界隈のもみじ狩りと阿布利神社下社に豆腐料理で、
後期高齢者を配慮した幹事さんの気配りありありの全く無理のない行程でした。
関東南部は前日からの低気圧通過で予報は午前中小雨、午後から急回復。
9名の善男善女は雨の中自宅を傘差しての出発となりました。
約束時間前に全員揃い、神奈川中央バス停に向かったが、未だ小雨。
約30分で大山ケーブル駅バス停着。
地球温暖化防止を推進する伊勢原市のボランティアに囲まれ、アンケートに協力。
バスを降りたら雨がピタッと止み、ケーブル駅までは徒歩15分。
土産物屋が並ぶ山道を物色しながら傘を杖代わりに登る。
落語でも有名な「大山詣り」は、江戸時代の中頃から関東一円の庶民が
諸々のご利益を求めてこの山に登り、帰りがけ、精進落としに江の島などで物見遊山をして、
浮世の憂さをつかの間忘れる話だ。
参道はこまが名物でこま参道と呼ばれているが、土産に生ものが無理な当時では、
金が付いて良く回るの縁起を担いで、おみやげには「こま」だったそうな。
昔は頂上にある「大山阿布利神社本社」まではかなり険しい道を歩いて登ったのであるが、
今では中腹にある標高700メートルの「阿布利神社下社」まで大山ケーブルカーで僅か6分、
標高280メートルの急勾配を駆け上がれる。
午前中雨の天気予報のせいか、ケーブルカーは空いており、すぐに乗車できた。
3分で途中の大山寺駅で下車。
大山寺は奈良の東大寺を開いた良弁僧正が755年に開山した紅葉の名所で、
弘法大師も第3世の住職として勤め、数々の霊所を開き、
大山七不思議と称される霊地信仰を確立したと伝えられている。
844年には、第五世、五十音の創始者と伝えられる安念和尚が伽藍を再興し、
華厳、真言、天台の三宗兼学の道場を開いた。
紅葉鑑賞の為11月18日から26日までは、日没後ライトアップもされている。
ケーブル駅から数分で大山寺の境内に着くと
見渡す限り(因みに霧で遠くの山は見えない)深紅のモミジばかり。
もっと高い山肌は未だ5-6分くらいの色づきなのに此処だけは別世界。
一同自然の摂理に感動すること頻り。観光客は絶好のカメラアングルを求め右往左往。
ケーブルカー終点の阿布利神社駅を目指すため、大山寺駅に戻るとき、
メンバーの某女史が黒革のリュックがないと慌てだした。途中駅で急に降りたので、
きっと座席に置き忘れたのだろうから、終点で駅員さんに問い合わせよう。
日本の良心に期待を込めて昇りのケーブルカーに乗り込んだ。
終着駅に着くなり駅舎に向かうと、何と机の上にメモ付きの黒いリュックが鎮座しているではないか!
拾得物のレシートに署名するまでもなく、すぐに手渡してくれた。
矢張り日本の良心は健在。 万歳!
早速阿布利神社下社の急な階段も気にせず、拝殿に直行。
当然某女子は相応の浄財を寄進されたことと拝察。
「大山詣り」を完遂するには1,252メートル頂上の阿布利神社本社まで徒歩のみだが、
曇り空の為下界の景色もよく見渡せないし、体力的にも少々無理があるので、
我らの賢い幹事さんは「二重の滝」から「見晴台」に向かうプランを選ぶ。
「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で二つ星に評価された絶景ポイントだ。
足元が良ければ「見晴台」までの予定だったが、昨夜来の雨で泥濘多く断念。
ケーブルカー駅の戻る時には何と太陽が燦燦。紅葉が一層映える。
我が40会は依然連続雨無し記録を更新中。幸運に感謝、感謝。
昼食は大山名物の豆腐料理。
大山ケーブル駅まで下山し徒歩数分で予約してあった有名な「豆腐処 小川家」着。
元は大山講の導師だった当主が、のち宿坊を営み、最近料理専業になった、とても予約の取り難い料理屋。
豆腐会席ランチ梅コースで、料理7品とご飯、味噌汁、漬物と杏仁豆腐のデザート。
若者には少し物足りないボリュームだが、我々世代にはピッタリ。
ビールで軽くのどを潤し、あとは当然地元のお酒。
互いの健康と幸運を再確認し、大いに歓談を楽しむ。
同姓のメンバーもいたが割引はなし。が大山フリーパスで5%引き。有難い。
小川家の前庭で
参道の土産物屋で物色し、伊勢原駅まで神奈中バスで落語の触りを聞きながらの30分。
早い夕食を目論んでいた女性メンバーも、鄙びた駅周辺には何もなく、新宿に戻る事に変更。
15時30分頃予定より少し早めに解散。
健康と幸運にも増して、日本の良心を再確認した小旅行でした。
文責 佐上勝彦、
写真提供:宮野、中段