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*2014年度春学期の講座「良心学」の第5.6.7回目をご紹介します。

 

レジュメダウンロードはこちら(PDFファイル)
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この授業は5名の先生が担当しておられます。今回は村田晃嗣先生(学長、法学部教授)の3回シリーズです

 

・第5回「グローバル化の中の同志社と良心」(村田晃嗣)

 

 

・第6回「国際政治における良心」(村田晃嗣)

 

 

・第7回「総括」(村田晃嗣)

 

 

なお、第6回「国際政治における良心」の中で、村田学長は、ご自分が翻訳に関わられた『国際紛争―理論と歴史』から引いておられます。その原文などについて情報提供します。

 

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『国際紛争―理論と歴史』 ジョセフ S.ナイ・ジュニア (著)

これはハーヴァード大での講義のために執筆された「国際政治」への定評ある入門書。20世紀の二つの世界大戦や冷戦を経た後も,人類は地域紛争やテロに見舞われている。なぜこのような紛争が起こるのだろうか、などの問いへ国際関係を学ぶ学生が自らの回答を作り上げうるように、理論と歴史の相互検証を通して分析の道具を提供している。

 

著者略歴:・ナイ,ジュニア,ジョセフ・S.

 

1937年、米国ニュージャージー州に生まれる。1958年プリンストン大卒。1960年英国オクスフォード大卒。1964年ハーヴァード大学政治学部教授、カーター政権国務次官代理(安全保障・科学技術問題担当)、クリントン政権国家情報会議議長、同国防次官補(国際安全保障問題担当)、国連軍縮諮問委員会米国代表、現在、ハーヴァード大学特別功労教授、Ph.D.訳者:田中明彦1954年生まれ。1977年東大卒。1981年マサチューセッツ工科大学大学院博士課程修了。東大東洋文化研究所教授、東大大学院情報学環教授を経て、東京大学東洋文化研究所教授。

 

訳者: 村田晃嗣先生
1964年生まれ。1987年同志社大学法学部卒。1991‐1995年、ジョージ・ワシントン大
学留学。1995年、神戸大学大学院法学研究科博士課程修了。広島大学総合科学部専任講
師、同助教授、同志社大学法学部教授(国際関係論、特にアメリカ外交・安全保障政策
研究専攻)

 

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<参考に引かれた箇所>
国際関係における倫理の限界(p.15-17)

 

国際政治で倫理の果たす役割が国内政治に比べて小さいのは、次の4つの理由からである。

 

1.価値観が多様で、国際的な合意形成が難しい
ある行動が正しいか否かについても文化的、宗教的にかなりの相違がある。
・人種の違い ・キリスト教とイスラム教

 

2.国家は人間個人とは異なり、抽象的な存在である。国家の指導者は、国家を代表す
る立場になるので個人の行動の基準とは異なる行動基準で判断する。大統領には市民の利益保護の任務が与えられており、場合によっては、その目的達成
のために武力行使をせざるを得ないかも知れない。

 

3.因果関係が複雑で、予測も困難である。
世界的な食糧不足 → ハンバーガーを食べないでおこう → 節約した穀物は飢餓の人たちには届かなかった

 

4.国際社会に於ける制度の力が弱く、国際社会における秩序と正義の乖離が大きい。
国際政治には立法機関も中央政府も、強力な司法も存在しない。また、全くの無秩序状態では、いかなる正義も実現せず、あえて秩序を破壊する人たちも居る。

 

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次回は、9/15号で 木原活信先生(社会学部教授)を。
それ以降、10/15 内藤正典先生(グローバル・スタディーズ研究科教授)
11/15 位田隆一先生(グローバル・スタディーズ研究科教授)
の予定です。


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<本講義の概要> シラバスより引用

 

本講義は、同志社の建学の理念、とりわけ「良心」を中心とした教育理念の歴史的背景を理解した上で、「良心」が現代世界の中で、どのような応用可能性を持ち、また、それをどのように実践できるのかを学際的に探求していきます。また本講義は、創立150周年を視野に入れた同志社が、良心教育の現代的使命を明確にしていくための「良心学」入門となります。

良心教育が同志社における教育の根幹をなしていることは言うまでもありませんが、新島襄が「良心」をどのような意味で使ったのかについては、十分な理解がなされているとは言えません。一般的には、良心碑に刻まれた「良心の全身に充満したる丈夫の起り来らん事を」や、「同志社大学設立の旨意」に登場する「良心を手腕に運用するの人物」という表現くらいしか知られていません。しかし、新島はかなり初期の頃からconscienceという言葉を使っており、「良心」という言葉によって、具体的に何を考えていたのかを整理する必要があります。

そのような学問的作業を踏まえた上で、新島の理念を現代に生かすとするならば、「良心」は現代世界が抱えている諸課題をどのように照らし出すだろうか、という点にまで、本講義では踏み込んでいきたいと考えています。以上の点をまとめるなら、本講義は次の二つの柱から構成されていると言えます。
(1)同志社教育にとって「良心」とは何か(基礎的・歴史的探求)
(2)「良心」は現代社会にどのように適用可能か(応用的探求)

世界の困難な現実と付き合わせる形で、旧来の「良心」理解を鍛え直す意欲的な講義を展開する予定です。また、この「良心学」の講義が、これから社会に出て行く学生諸君に対し、時代の激流の中にあっても「ぶれない」精神的基軸の一つを提供することを願っています。
<おわり>


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なお、この授業もYouTubeで勉強することができます。今回も小原先生のお力によるものです。

「授業一覧」は次のURLでご覧下さい。

 

各授業のタイトルと時間数が分かります。


いつもお読み戴き、また、知人友人に転送いただきありがとうございます。

「同志社ファン・レポート」で採り上げるべきことやご希望があれば、お教えください。

同志社ファンを増やす会 多田 直彦
hgf02421@doshisha-u.net

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