同志社 vs 筑波の見どころ
筑波は11月29日に帝京と対戦し、20対17で勝っています。
帝京の対学生公式戦連勝記録を50で止めた筑波は一躍注目の的となりましたが、シーズン緒戦では慶應に23対33、
続く明治には0対26で敗れるなど決して順調なスタートではありませんでした。
その後、早稲田に45対25で競り勝ってから次第に調子を上げ、青学、立教、日体を一蹴して勢いを付け、帝京戦に臨んでいます。
しかし、前半は0対17、やはり多くの方が帝京の勝利を信じていたかと思います。
その筑波が後半に三つのトライを奪い逆転に成功するのですが、後半12分の最初のトライは帝京ゴール前のスクラムが起点で、
FWの平均体重で8kg下回る筑波が帝京を鋭く押し込み、チャンスを作っています。
又、後半35分の逆転トライは筑波ボールのラインアウトが起点でしたが、FWの平均身長で4cm下回る筑波がきれいにボールを取り、
FWで押し込んだあと余裕の球出しをしています。
ついつい見過ごしがちになりますが、ここ一番のセットプレーに見せる筑波FWの集中力は脅威です。
特にラインアウトの安定感は抜群ですので、同志社ゴール前の筑波ボールラインアウトは要注意です。
一方、筑波BKには走力のある選手が揃っていますので、積極的にオープンに回し、展開力で勝負を賭けてくると思います。
特に左WTBの福岡選手は日本代表選手で50m走5.5秒という俊足ですから、前にスペースを持たせると脅威です。
ただ、その対面に立つのが我らが松井選手ですから、この「ジャパン対決」を想像するとドキドキしてきます。
ともかく、大東文化とのゲームでは雨天のぬかるむグランドに筑波は十分に展開力を発揮できなかったでしょうが、
同志社に対しては内だけではなく外でも仕掛けてくると思います。
以上、同志社に求められるのは筑波の集中力あるFWや展開力あるBKを止める確実なディフェンスだと思います。
先ずはセットプレーで受けに回らず、グランドを広く使われても慌てることなく機動力で止めるという覚悟が必要で、
そういうディフェンスから均衡したゲーム展開になれば、同志社にも勝機はあると思っています。
(昭和53年卒ラグビー部 出石賢司)