同志社東京校友会

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慶應義塾戦 「観戦記」

 

第52回 全国大学ラグビーフットボール選手権大会 セカンドステージ 第1戦

12月13日(日) 14:00 同志社大学(関西1位) 対 慶應義塾大学(対抗戦5位)

秩父宮ラグビー場

 

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接戦を予想していたが終わってみれば36-8の快勝で、雨の中、秩父宮まで応援に駆け付けた同志社の校友やファンにとっては

心の底から快哉を叫べるゲームになったかと思う。「予想以上の大差が付きましたね」と何人かの方から言われたが、

先ずは前後半ともに同志社が機先を制することに成功し、ゲームの流れを作り出せたことが大きかったように思う。

 

前半を振り返る。

 

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2分、慶應ラインアウトのミスを突き、同志社はFW、BKが交互に攻める機動力ある攻撃でゴール前に迫り、

プロップの海士が押し込んでがトライ、5対0。

 

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その後の慶應ボールのファースト・スクラムでは同志社がボール・インとともに真っ直ぐ一気に押し込み、慶應ボールを奪っているが、

そういう優勢なFW戦から、BK陣は思い切った外への展開、慶應ディフェンスライン裏へのキック、

更にはキックパスを試みるなど余裕を見せている。

 

9分、同志社は慶應ゴール前でペナルティを得るがスクラムを選択、そのまま力強く押し込み、NO.8の秦がもぐり込んでトライ、10対0。

 

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15分にはFW、BK一体となった連続攻撃から最後は右に展開し、パスを得たWTB松井が鋭い加速で慶應ディフェンスの間隙を縫ってトライ、

ゴールも成功し、17対0としている。

 

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23分、慶應はペナルティゴールを決めて17対3とするが、その後は慶應が優勢にゲームを進め、何度か同志社ゴールに迫っている。

同志社の執拗なタックルと慶應のハンドリングミスからトライには至らないが、誰が見ても互角の戦いであっただけに、

前半15分までに17点を奪えたことは同志社にとって非常に大きかったと思う。

 

尚、自陣ゴール前で防戦一方だった同志社が慶應のパスミスから一気に慶應ゴールに迫る攻撃を見せるが、

トップスピードでボールを拾い上げたFBの崎口、パスを得て慶應ゴール前まで走り抜けたWTB松井は見事だった。

才能だけではなく、練習の成果を感じさせるプレーだったと思う。

 

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「同志社は前後半ともに機先を制することに成功した」と言ったが、後半も開始早々の2分にFB崎口がトライ、

それから僅か4分後の6分にはWTB氏家がトライを上げ、31対3としている。

慶應としては後半こそ先制トライを奪って反撃の狼煙を上げたかったところだろうから、その出端をくじいたことは大きかったと思う。

 

又、後半最初のトライだが、きれいに取れたラインアウトのボールをFWがモールにして10メートルほど前進し、

慶應ディフェンスラインを大きく押し下げたところからBKに展開してWTB松井を走らせ、ゴール前まで迫った後は

慶應ディフェンスの隙を探すような攻撃で着実に前進して奪っている。

慶應としては分かってはいるが押し返せないという力強さを感じていたことと思う。

 

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その次のWTB氏家のトライはSO渡邉が狙ったドロップゴールが慶應のチャージにあい、撥ね返ってきたボールを氏家が拾い上げて

ゴールまで走り込むというものだったが、氏家のボールを拾い上げる際のスピードもさることながら、

彼の両サイドにはちゃんとフォローしている選手がいたから、同志社の前に出る意識と瞬時に反応する肉体を見せつけられたようで

ちょっと嬉しくなった。

ともかく、後半6分という早い段階で31対3とした同志社は、前半同様、自分たちのペースでゲームを進めることができるようになったと思う。

 

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その後は同志社陣での戦いが続き、慶應にも何度か大きくゲインできるチャンスがあったが、慶應のミスに救われている。

例えば、同志社ゴール前の慶應ボールラインアウトで慶應はノットストレートの反則を取られているし、

BKは後ろに流れるパスで前に出る勢いを自ら削いでいた。

慶應にしては珍しいミスだが、それだけ同志社ディフェンスの圧力を感じていたのかなとも思う。

そんな中、24分、慶應はラインアウトからBKが左に展開し、最後はゴール前のラックからもぐり込んでトライを奪うが、

慶應が外へ外へと展開したために同志社FWの戻りが遅れていたように思う。ゴールはならず31対8。

 

今年の同志社は一味違うと思ったのは、その直後のキックオフから猛然と攻め、26分にはトライを奪い返したことだ。

そのトライはLO山田がラックから出たボールを拾い上げてそのままゴールまで持ち込んだものだが、

それまでの同志社の攻撃から慶應ディフェンスが的を絞り辛くなっており、結果としてディフェンスが広く、

薄くなっていたことから奪えたものだと思う。

 

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その後は慶應の果敢な反撃が始まり、再び同志社陣での戦いが続くが、

ゴールに迫られる前の局面で同志社のディフェンスが慶應を押し戻している。

 

そういう意味では、最後まで同志社の前に出るという意識が攻守両面で発揮され、

アタックでもディフェンスでも校友やファンの間に歓声や拍手が沸くゲームであったと思う。

 

(S53年ラグビー部 出石賢司)

 

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【勝利者インタビュー!】

 

才田 智 キャプテン (社会・4回生)

 

インタビュアーは、第52回全国大学ラグビー選手権大会イメージモデルの女優・山崎紘菜さん。
紺グレのジャージを着た大会ポスターのモデルさんです。

 

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山崎:今日は完璧な勝利、おめでとうございます。

才田:ありがとうございます。

 

山崎:大学選手権、かなりいいスタートが切れたのではないでしょうか?

才田:そうですね。この東京の地で関東の大学を倒すということをこの1年間やってきたので、

1つ目、ここを乗り超えたのは良かったと思います。

 

山崎:強い同志社が帰ってきたという感じですが、いかがですか?

才田:まだ来週もあるので、とにかく目の前の1試合を一戦一戦戦うだけです。

 

山崎:今日の試合もそうでしたが、今シーズンかなりスクラムで相手にプレッシャーを掛けていますが、

今年のチームはスクラムに自信があるのでしょうか?

才田:そうですね。僕のポジション、プロップというところで、やっぱり負けられないところがあるので、

そこをやりきれたところが本当に大きかったです。

 

山崎:次は筑波大学との一戦ですが、意気込みをお願いします。

才田:次は花園で筑波と同志社はやるのですが、関西に戻るので関東の2つ目を倒したいと思います。

 

山崎:ありがとうございました。おめでとうございました。

才田:ありがとうございました。

 

「J SPORTS」より

 

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写真/新田博伸(昭和52年法卒)

 

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